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製造業(電気機器・自動車・化学)の実質時給ランキング2026|「同じメーカー」でも業種次第で3倍差が出る有報データの真実

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結論(要約)

2026年春闘でトヨタ自動車が6年連続満額回答(最大月21,580円賃上げ、日経新聞2026年3月)。3年連続5%超の賃上げ率が続く製造業だが、TimeValueの上場4,003社の有報データで見ると、製造業の実質時給は電気機器のキーエンス¥10,620(全上場4位)から繊維製品の業界平均¥3,100まで3倍超の格差がある。石油・石炭製品(¥4,159・全業種6位)・医薬品(¥4,240・全業種5位)といった特化型製造業は高時給だが、繊維・パルプ・その他製品の業界平均は全28業種の下位圏だ。「製造業だから高い」でも「製造業だから低い」でもなく、業種と個社の実質時給を確かめるのが転職判断の鉄則。

この記事のポイント
  1. 1製造業内の実質時給格差は約3倍超。電気機器のキーエンス(¥10,620、全上場4位)から繊維製品の業界平均(¥3,100)まで幅がある。
  2. 2石油・石炭製品(¥4,159、全業種6位)・医薬品(¥4,240、全業種5位)は製造業ながら高時給圏に属し、装置産業・知財型ビジネスが時給を押し上げている。
  3. 3繊維製品(¥3,100、月残業3.6h)・パルプ紙(¥3,021、月残業6.3h)・その他製品(¥3,063、月残業3.7h)は全28業種の下位圏。年収が上がっても時給の絶対値は低い。
  4. 4トヨタ自動車の平均年収982万円(2025年3月期有報)と月残業21時間から算出した実質時給は推計¥4,393。同社の6年連続満額回答でも残業時間が変わらなければ時給の改善幅は限定的。
  5. 5同じ製造業への転職でも「業種×個社」の2軸を時給ランキングで確認することが、コスパの良いキャリア選択の前提。
目次
  1. 01製造業の実質時給は「業種で決まる」——上位圏と下位圏の確認済みデータ
  2. 02キーエンスが証明する「電気機器は個社差が最大4倍」
  3. 03トヨタ6年連続満額回答——「年収982万円の時給」を有報データで計算する
  4. 04石油・石炭製品¥4,159と繊維製品¥3,100——同じ「製造業」で¥1,139の差が生まれる理由
  5. 05TEIで見る製造業の若手コスパ——「今の時給」を正しく評価する
  6. 06製造業の転職コスパを「業種×個社」で確認する手順
  7. 07まとめ——製造業転職の「実質時給チェックリスト」

2026年3月、日本経済新聞が報じた。「トヨタ自動車、6年連続の満額回答——賃上げ最大2万1580円」(日本経済新聞、2026年3月17日)。3年連続で5%超の賃上げ率が続く大企業春闘の象徴として、国内最大の製造業であるトヨタの動向は今年も大きな注目を集めた。

「製造業は賃上げが進んでいる。転職するなら今だ」——そう感じた人は多いはずだ。しかし問うべきことがある。同じ「製造業」でも業種によって実質時給はどこまで違うのか。そしてトヨタの満額回答は、時給ベースで本当に得になるのか。

結論から言おう。TimeValueが上場企業4,003社の有価証券報告書(EDINET開示)から算出したデータ(2026年4月更新)では、製造業の実質時給は業種によって3倍超の格差がある。電気機器のキーエンスが全上場4位の¥10,620を記録する一方、繊維製品の業界平均は¥3,100と全28業種の下位圏にとどまる。「製造業だから高い」も「製造業だから低い」も、どちらも誤りだ。

本記事では、製造業関連の業種別データを有報ベースで徹底比較し、「転職コスパが高いメーカーの条件」を明らかにする。


製造業の実質時給は「業種で決まる」——上位圏と下位圏の確認済みデータ

結論:石油・石炭¥4,159・医薬品¥4,240は上位6位以内、繊維・パルプ・その他製品は全28業種の下位圏

製造業(広義)は、東証業種分類では複数のサブセクターに分かれる。食料品・繊維製品・パルプ紙・化学・医薬品・石油石炭・ゴム・ガラス土石・鉄鋼・非鉄金属・金属製品・機械・電気機器・輸送用機器・精密機器・その他製品——これらがすべて「製造業」と呼ばれる範囲だ。

TimeValueが上場4,003社の有報データから算出した業界別の実質時給ランキング(2026年4月更新)で、これらの製造業関連サブセクターがどの位置に来るかを全体ランキングと対比して確認しよう。

順位 業種 社数 平均実質時給 平均残業/月 業界TEI
1 海運業 11社 ¥5,265 4.7h 131.8
2 証券、商品先物取引業 36社 ¥4,935 3.1h 114.0
3 保険業 13社 ¥4,520 7.6h 105.1
4 鉱業 5社 ¥4,311 8.7h 102.0
5 医薬品 80社 ¥4,240 3.9h 95.1
6 石油・石炭製品 10社 ¥4,159 5.2h 94.5
7 不動産業 141社 ¥3,864 3.0h 98.4
8 銀行業 78社 ¥3,853 5.5h 91.2
9 建設業 154社 ¥3,766 10.6h 87.2
10 電気・ガス業 28社 ¥3,734 10.9h 88.6
※11 情報・通信業 — ¥3,461 — —
(参考) 繊維製品 49社 ¥3,100 3.6h 69.7
(参考) その他製品 131社 ¥3,063 3.7h 72.6
(参考) パルプ・紙 25社 ¥3,021 6.3h 71.3
— 小売業(最下位) 320社 ¥2,834 4.8h 68.2

出所:TimeValue、上場4,003社の有価証券報告書データ(2026年4月更新)。太字が製造業関連サブセクター。情報・通信業は第10位圏外。推計値。

表からわかることは大きく2つだ。

製造業が上位に入るケース:医薬品(5位・¥4,240)と石油・石炭製品(6位・¥4,159)は、「装置産業または知財型ビジネス」という共通点を持つ。莫大な設備投資や研究開発費に見合う高い製品単価が、従業員一人あたりの付加価値——ひいては実質時給を押し上げている。

製造業が下位に入るケース:繊維(¥3,100)・その他製品(¥3,063)・パルプ紙(¥3,021)は、いずれも全28業種の下位6番以内に入る「低時給帯」だ。労働集約度が高く、製品の差別化が難しいため、一人あたりの付加価値が低く、賃上げ率が5%になっても出発点の低さが響く。

注目すべきは残業時間との関係だ。繊維製品(月3.6h)・その他製品(月3.7h)は残業がかなり少ないにもかかわらず時給が低い。これは「残業を減らせば時給が上がる」という単純な話ではなく、そもそも年収水準が低いことが時給の低さの主因であることを示している。

一方、パルプ紙(月6.3h)は残業が中程度あるにもかかわらず時給が最低圏にある——つまり年収も低く残業もある、という最も避けたいパターンだ。

化学・電気機器・輸送用機器・機械・精密機器・鉄鋼などの主要製造業サブセクターについては、上位10位にも下位6業種にも入らない「中位圏」(おおむね¥3,100〜¥3,700の間)に位置している。詳細な業界平均はTimeValueの業種別ランキングで確認できる。


キーエンスが証明する「電気機器は個社差が最大4倍」

結論:電気機器の業界平均は中位圏でも、キーエンスは全上場4位の¥10,620——同じ業種内の格差が最も大きい

電気機器(ソニー・日立・パナソニック・三菱電機・キーエンス等を含む)は、製造業の中でも転職先として人気が高いカテゴリだ。しかし電気機器でも個社差が際立つ。

TimeValueが上場4,003社の有報データで算出した全企業実質時給ランキングのトップ5を見てほしい。

順位 企業名 業種 平均年収 月残業 実質時給
1 光通信 情報・通信業 ¥2,409万 0h ¥12,545
2 M&Aキャピタルパートナーズ サービス業 ¥2,266万 0h ¥11,801
3 インテグラル 証券業 ¥2,136万 0h ¥11,123
4 キーエンス 電気機器 ¥2,039万 0h ¥10,620
5 三井物産 卸売業 ¥1,996万 6.1h ¥9,925

出所:TimeValue、上場4,003社の有価証券報告書データ(2026年4月更新)。推計値。

キーエンスは「電気機器」カテゴリに分類されながら、全上場4位の実質時給¥10,620を記録している。平均年収¥2,039万・月残業ほぼゼロという「高年収×短残業」の黄金比が時給を極限まで高めている。

しかし、電気機器の業界平均実質時給はキーエンスの数字とは大きくかけ離れた中位圏の水準に留まる。同じ「電気機器への転職」でも、入社する企業によって実質時給が¥10,000超になるか¥3,000台になるかの差が生じる。

製造業・電気機器の中でキーエンスが異例の存在たりえる理由は明確だ。

理由1:技術力がそのまま製品単価に反映される

キーエンスはセンサー・計測機器・マシンビジョンで70%超の高い利益率を誇る。製品1個あたりの単価が高く、少ない人数で大きな売上を生み出せる構造が、一人あたり付加価値と給与に直結している。

理由2:ファブレス経営で設備コストが限定的

キーエンスは製造を外部委託(ファブレス)しており、従業員は開発・営業・技術サポートに集中できる。工場維持コストがない分、利益が人件費に回りやすい。

理由3:月残業ゼロに近い労働管理

有報データでは月残業がほぼゼロ。これが年収を時給に変換する効率を最大化する。同じ¥2,039万の年収でも、月残業が40時間あれば実質時給は¥7,800台まで下がる。


トヨタ6年連続満額回答——「年収982万円の時給」を有報データで計算する

結論:推計実質時給は¥4,393。春闘の賃上げよりも「残業時間」が時給の天井を決める

トヨタ自動車(輸送用機器)の平均年収は2025年3月期の有価証券報告書で982万円を記録した。前年比83万円増と急上昇しており、2026年3月の春闘でさらに最大月21,580円の賃上げが合意されている。

では「年収982万円・春闘満額」を実質時給に換算するとどうなるか。TimeValueの実質時給計算式は次のとおりだ。

$$実質時給 = 年収 ÷(月所定時間 × 12 + 月残業時間 × 1.25 × 12)$$

トヨタの月平均残業時間は2024年度の有価証券報告書で21時間とされている。これを計算式に当てはめると:

$$¥9,820,000 ÷(160 × 12 + 21 × 1.25 × 12)= ¥9,820,000 ÷(1,920 + 315)= ¥9,820,000 ÷ 2,235 ≈ ¥4,393$$

推計実質時給は¥4,393/時(2025年3月期有報の平均年収982万円と月残業21時間から算出。以下「推計」と表記)。

これはTimeValueの全業種ランキングでは9位の建設業(¥3,766)を上回るが、上位10位(最低でも電気・ガス業¥3,734)には僅かに及ぶ水準だ。製造業トップメーカーとしては比較的高い時給だが、キーエンス(¥10,620)の半分にも届かない。

ここで注目すべきは「賃上げの効果」だ。最大21,580円/月=年間約25.9万円の賃上げを受けても、残業時間が変わらなければ時給の増加幅は:

$$¥259,000 ÷ 2,235 ≈ ¥116/時の増加$$

つまり月21時間の残業が続く限り、満額回答による実質時給の上昇は約¥116/時程度に留まる。¥4,393→¥4,509へのアップだ。春闘で「3.77%の賃上げ率」が話題になっても、時給への変換効率は残業時間によって大きく左右される。

残業が減れば話は変わる。仮に月残業が10時間に半減した場合:

$$¥10,079,000 ÷(1,920 + 10 × 1.25 × 12)= ¥10,079,000 ÷ 2,070 ≈ ¥4,870$$

残業が21h→10hになるだけで、賃上げ25.9万円より大きな¥4,393→¥4,870(+¥477/時)の時給アップ効果が生まれる。賃上げ額だけに注目するのではなく、「残業の変化」こそが実質時給を動かす最大の要因だ。


石油・石炭製品¥4,159と繊維製品¥3,100——同じ「製造業」で¥1,139の差が生まれる理由

結論:装置産業・知財型 vs 労働集約型の差が、そのまま時給格差になる

石油・石炭製品(JXTGエネルギー・コスモ石油・昭和電工等)と繊維製品(東レ・クラレ・ユニチカ等)を並べて比較しよう。

業種 社数 平均実質時給 平均残業/月 業界TEI
石油・石炭製品 10社 ¥4,159 5.2h 94.5
繊維製品 49社 ¥3,100 3.6h 69.7
差 — ¥1,059 −1.6h(繊維が短い) 24.8

出所:TimeValue、上場4,003社の有価証券報告書データ(2026年4月更新)。推計値。

繊維製品の方が月残業が1.6時間少ないにもかかわらず、実質時給は¥1,059も低い。これは「残業が少ないから時給が高い」とは限らないことを示す典型例だ。

なぜ同じ製造業でこれほど差が出るのか。

石油・石炭製品が高い理由: 製油所・石油化学プラントは莫大な設備投資を必要とする装置産業だ。一旦稼働すれば24時間365日で製品を生産でき、従業員一人あたりの「設備が生み出す付加価値」が大きい。製品原料(原油)が高額で、製品単価も高く安定している。結果として、少人数でも高い売上を生み出せる。

繊維製品が低い理由: アパレル・生地・合成繊維などの繊維製品は、グローバル競争にさらされている典型的な労働集約型産業だ。中国・ASEANとの価格競争が激しく、製品の差別化が難しい。国内上場企業でも付加価値率は低く、従業員一人あたりの賃金水準が上がりにくい構造だ。

TEIにも注目したい。石油・石炭製品(TEI 94.5)は繊維製品(TEI 69.7)より24.8ポイント高い。これは「平均年齢に対して、どれだけ効率よく稼いでいるか」の指標だ。高いTEIは「若いうちから高い時給が得られる」傾向を示すため、20〜30代の転職者にとって特に重要な指標となる。


TEIで見る製造業の若手コスパ——「今の時給」を正しく評価する

結論:医薬品(TEI 95.1・平均年齢44.6歳)は高時給だが、若手が今すぐその時給を得られるとは限らない

TEI(タイム効率指数)=実質時給 ÷ 平均年齢。TimeValueが独自に算出する「今の年齢でどれだけ効率よく稼げているか」を示す指標だ。

製造業関連の確認済みサブセクターをTEIで並べ直す。

業種 実質時給 平均年齢 業界TEI TEI解釈
医薬品 ¥4,240 44.6歳 95.1 44.6歳での高時給
石油・石炭製品 ¥4,159 44.0歳 94.5 44歳での高時給
(参考)不動産業 ¥3,864 39.3歳 98.4 39歳で¥3,864
繊維製品 ¥3,100 44.5歳※ 69.7 44歳での低時給
その他製品 ¥3,063 42.2歳※ 72.6 42歳での低時給
パルプ・紙 ¥3,021 42.5歳※ 71.3 42歳での低時給

※平均年齢はTEI(実質時給÷TEI)から逆算した推計値。出所:TimeValue、2026年4月データ。推計値。

注目してほしいのは、医薬品(TEI 95.1・平均年齢44.6歳)と不動産業(TEI 98.4・平均年齢39.3歳)の比較だ。

  • 実質時給は医薬品(¥4,240)が不動産業(¥3,864)より高い
  • しかしTEIは不動産業(98.4)が医薬品(95.1)をやや上回る
  • これは不動産業が5歳若い平均年齢で高い時給を実現していることを意味する

20〜30代で転職する場合、「今の年齢でどれだけの時給が得られるか」はTEIで判断するほうが正確だ。医薬品メーカーの平均時給¥4,240は魅力的だが、それは44.6歳の平均年齢層での話。入社した20代のうちは、その時給に達するまでに長いキャリアが必要かもしれない。一方TEIが高い業種は「若手のうちから稼げる可能性が高い」傾向にある。

繊維・パルプ・その他製品のTEI(69〜73)は全28業種でも下位圏にある。「時給が低い」かつ「高齢層が多い」という両方の不利が重なっており、若手転職者にとっては最もコスパが悪い組み合わせだ。


製造業の転職コスパを「業種×個社」で確認する手順

結論:業種の平均は「絞り込みの道具」。個社の実質時給とTEIが最終的な判断軸になる

以上のデータから、製造業への転職を検討する際の正しい手順を整理する。

Step 1:業種で大まかに絞る

転職候補の業種 実質時給の傾向 確認すべきポイント
医薬品 高い(¥4,240・全業種5位) 年功序列か?TEI 95.1は40代水準
石油・石炭製品 高い(¥4,159・全業種6位) 社数10社と少ない。個社差を確認
電気機器 中位〜高位(個社差最大) キーエンス¥10,620が突出。平均より個社を見る
輸送用機器(自動車) 中位(トヨタ推計¥4,393) 残業時間が時給を左右。20h前後が多い
繊維製品 低い(¥3,100・下位圏) 月残業3.6hでも低時給。年収水準が低い
パルプ・紙 低い(¥3,021・下位圏) 月残業6.3hかつ低年収の二重不利
その他製品 低い(¥3,063・下位圏) 社数131社と多い。個社差が大きい可能性

Step 2:個社の実質時給を確認する

業種平均は「大まかな絞り込み」の道具に過ぎない。キーエンスと業界平均の差が示すように、同じ電気機器でも個社の実質時給は大きく異なる。TimeValueの時給ランキングでは、4,003社の実質時給を業種・TEI・残業時間で絞り込んで比較できる。

Step 3:残業時間の変化予測を加える

転職先の「今の残業時間(有報)」だけでなく、業種・職種・ポジションによる変化の予測も重要だ。製造業の中でも営業職・研究開発・生産管理・製造現場では残業時間が大きく異なる。有報の全従業員平均残業は管理職除外のため、若手・中堅職の実態はやや高くなる場合がある。

Step 4:新卒・第二新卒は「/newgrad」のランキングも参照する

就活・第二新卒転職では初任給や入社直後の時給も重要だ。TimeValueの新卒・初任給ランキングでは、実質時給と初任給を組み合わせた視点から「今すぐ高い時給で働ける企業」を探せる。


まとめ——製造業転職の「実質時給チェックリスト」

確認項目 製造業の実態(2026年4月データ) 転職判断への活用
業種での絞り込み 医薬品¥4,240・石油石炭¥4,159が上位。繊維¥3,100・パルプ¥3,021が下位 業種で大まかな位置を把握。中位圏の主要製造業は個社差が大きい
個社の実質時給 キーエンス¥10,620(全上場4位)。業界平均との差が最大4倍超 TimeValueランキングで個社のデータを必ず確認
残業時間の影響 トヨタ推計¥4,393。残業21h→10hで約¥477/時の効果(賃上げ額を上回る) 春闘賃上げ率より残業時間の変化を優先して確認
TEI(タイム効率指数) 石油石炭94.5・医薬品95.1。繊維69.7・パルプ71.3が下位 20〜30代はTEIが高い業種・個社を優先。高時給が今の年齢で得られるかを確認
新卒・若手向け 全体的に高年齢層が時給を引き上げている業種が多い 入社後の時給カーブとTEIを両方確認

「製造業全体が賃上げ」というニュースは事実だが、業種と個社によって実質時給の絶対値は3倍超の差がある。春闘の賃上げ率が5%でも、出発点の時給が低い業種では上位圏との差は縮まらない。

転職でコスパを最大化したいなら、①業種の位置をTimeValueで把握→②個社の実質時給・TEI・残業時間を確認→③賃上げではなく残業変化を予測するの3ステップが鉄則だ。

製造業の時給ランキングの詳細は TimeValue の時給ランキング から、各企業の詳細データは個別企業ページから確認できる。就職・新卒転職には新卒向けランキングも参照してほしい。また本記事で引用した数値は、上場企業の有価証券報告書(EDINET開示)から算出した推計値であり、実際の手取り額・賃金を保証するものではない。


本記事の数値はTimeValueが上場企業の有価証券報告書(EDINET開示)から算出した推計値です。各社の実際の賃金・残業時間とは差異が生じる場合があります。トヨタ自動車の推計実質時給(¥4,393)は同社2025年3月期有価証券報告書の平均年収982万円・月残業21時間(2024年度)をTimeValueの計算式に当てはめて算出した推計値です。最新データはTimeValueの時給ランキングからご確認ください。

よくある質問

Q. 製造業の実質時給は全体的に高いですか、低いですか?
一概には言えません。製造業は東証の業種分類で10以上のサブセクターに分かれており、実質時給は¥3,000台〜¥10,000超まで広がります。石油・石炭製品(¥4,159)・医薬品(¥4,240)といった装置産業・知財型は全28業種の上位6位以内に入りますが、繊維製品(¥3,100)・パルプ紙(¥3,021)・その他製品(¥3,063)は全業種下位圏です。「製造業全体」で判断するのは危険で、業種と個社の実質時給をTimeValueで確認することを推奨します。
Q. トヨタに転職すると実質時給はどのくらいですか?
トヨタ自動車の平均年収は982万円(2025年3月期有価証券報告書)、月平均残業は21時間(2024年度実績)です。TimeValueの実質時給計算式に当てはめると、推計¥4,393/時(税引き前)になります。製造業の中では高い水準ですが、同じ電気機器のキーエンス(推計¥10,620)の半分以下という事実もあります。個社の実質時給はTimeValueのランキングで確認できます。
Q. 「製造業は残業が多い」は本当ですか?
業種によって異なります。繊維製品(3.6h/月)・その他製品(3.7h/月)は比較的残業が少ない一方、電気・ガス業(10.9h/月)や建設業(10.6h/月)のような残業が多い隣接業種もあります。パルプ紙(6.3h/月)は残業は中程度ですが年収水準が低く、時給が下位圏になっています。製造業内でも残業実態は個社によって大きく異なるため、有価証券報告書の「従業員の状況」欄で確認するか、TimeValueの個社データを参照することを推奨します。
Q. 製造業への転職でコスパが良い業種はどれですか?
確認済みの有報データでは、石油・石炭製品(¥4,159・全業種6位)と医薬品(¥4,240・全業種5位)が製造業カテゴリの中で実質時給が高い業種です。個社レベルでは電気機器のキーエンスが¥10,620と全上場4位に入ります。輸送用機器(自動車)・化学・機械・電気機器の業界平均の詳細はTimeValueの[業種別ランキング](/#ranking)で確認してください。

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